ホーム世界史インド、東南アジア、中国、アメリカの古代文明→(基本)クシャーナ朝と仏教の展開

1.クシャーナ朝

<クシャーナ朝の建国>

クシャーナ朝は1世紀に成立し、中央アジアとインド北西部を領有した。建国したのは大月氏だいげっし系の民族ともイラン系の民族とも言われるが、バクトリアに由来するのは確かなようである。首都はプルシャプラ(現在のパキスタンのペシャワール)であった。

<カニシカ王による最盛期>

カニシカ王(在位年不詳)の時代にクシャーナ朝は最盛期となった(2世紀とされる)。カニシカ王は仏教を保護したとされる。また、この頃にガンダーラ美術が全盛となった。

<クシャーナ朝の衰退>

ササン朝と戦って敗れ、3世紀の終わり頃にはかなり衰えていたようであるが、私が参考にした文献には滅亡時期について詳述されているものはない。

2.仏教の展開

<部派仏教>

部派仏教ぶはぶっきょう…仏教の教団が分裂して成立した様々な部派の総称のこと。

上座部仏教じょうざぶぶっきょう…部派仏教のうちのひとつで、一般的に「保守派」とされる。自らの解脱に向けた修行を重視する。スリランカから東南アジアに伝えられたため、南伝仏教なんでんぶっきょうと呼ばれることもある。

※仏教の根本分裂…仏教の教団が上座部と大衆部だいしゅぶに分裂したことを指す。ちなみに、少しややこしいのであるが、「上座部=現在の上座部仏教」というわけではないらしい。

※上座部仏教を小乗仏教と呼ぶ場合があるが、これは大乗仏教側から見た蔑称べっしょうとのことなので、使わない方が良いというのが私の見解である。

<大乗仏教>

大乗仏教だいじょうぶっきょうは以下の特徴を持つ。

1.自己の救済よりも他者の救済を重視する利他行りたぎょう

2.成仏を求める修行者のことである菩薩ぼさつへの信仰

3.大衆の救済の重視。

4.阿弥陀如来への信仰。

5.阿弥陀如来が人を救済する他力本願。

また、サータヴァーハナ朝の時代に竜樹りゅうじゅ(ナーガールジュナ)が、著書『中論』で「くう」と「縁起」の思想を確立し、大乗仏教を理論化した。

※サータヴァーハナ朝はデカン高原を中心としたインド中央部にあった王朝で、用語集によると前1世紀から3世紀まで存在していたとされるが、はっきりしないようである。また、ドラヴィダ系民族の王朝だったようである。

大乗仏教は中央アジア→中国→朝鮮半島という経路で日本にも伝わった。北伝仏教ほくでんぶっきょうと呼ばれることもある。

<ガンダーラ美術>

・現在のアフガニスタン東部からパキスタン北西部にかけてのガンダーラ地方で栄えた仏教美術。

ヘレニズム文化の影響を受けた、彫りの深い顔立ちや衣服のひだといったギリシャの特徴がある仏像制作が行われた。

・特にクシャーナ朝の時代に栄えた。

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